東銀座治療院

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院長雑感

もうひとつの履歴書6「片桐啓三先生のこと」

鍼灸学校も3年生になった頃、自分が進むべき治療のあり方に迷いが出てきていた。円能寺先生や三原先生のように鍼にこだわらない自由自在な治療のやり方はとても私には望めそうもない。なんとか鍼をベースに、気功を生かした自分なりの治療をやれないものだろうか。そんな時私の友人がもしかしたらあなたがなりたいと思う鍼灸師はこんな人じゃないかと紹介してくれたのが片桐敬三先生だった。

我が恩師片桐先生は今年で80歳になられる。もともと京都大学の工学博士号をもったエンジニアで、60歳をこえて鍼灸の道に入いられた。
名医は市井にありというが、独自の研究で治療実績をあげておられるまさに市井の名鍼灸師である。上野駅浅草口のビルにある上野片桐鍼灸院はお正月の3日間を除いて年中無休。それでも評判を聞いて遠くからやって来る患者さんたちで予約が困難な状況だ。
しばらく患者として通ったあと、卒業と同時に弟子にしてもらえないかとお願いした。
快く承諾していただき、毎週木曜日の午後、通わせていただくことになった。

片桐先生の治療は、患者さんの身体から出る邪気を判断して診断を行うことから始まる。
一見突飛に聞こえるかもしれないが、米国の大村博士が開発されたオーリング・テストによる診断がベースになっている。先生の場合、そのキャリアから目で見ただけでどこが悪いのかが分かるのだが、私の場合は手をセンサーとして使うように指導を受けた。
なんとか診断ができるようになるのに半年間かかった。診断に自信が持てるようになるのには更に二年ほどの時間がかかった。

診断が終わるとツボを取って鍼をする。基本的には東洋医学のセオリーに沿った全体治療だが、症状によって先生独自の取穴のやり方ある。これが高い治療実績の所以でもある。
四年間の研修の中で、先生には長年の研究による治療のノウハウを惜しげもなく全部与えていただいた。現在の私の治療は先生の治療がお手本になっている。
片桐先生には本当にお世話になった。ただただ感謝、感謝あるのみである。

片桐鍼灸院は年中無休だから、先生は80歳の身体で、毎日自転車をこいで大宮駅まで、そこから電車で上野まで通われている。それこそ、雨の日も、風の日もだ。
なぜ休まないのか伺うと、それが修行だからと言われた。自分が日々進歩するのが嬉しいとも。なんとも頭が下がる思いである。

先生の弟子には大船で治療院をやられている小笠原先生を筆頭に、千駄木の吉田先生、白金の井上先生、銀座の竹内先生といった方々がいらっしゃる。
先生のお嬢様も今春鍼灸師の資格を取られて、お父様と一緒に治療を始められたと聞く。
こうして世の中に片桐鍼灸が広まっていくことは嬉しいことである。

先生にはどうかいつまでもお元気で治療にあたられるようお祈りしている。

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